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エンジニア吠える『MTこそ最良の変速機!』その2

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こんにちは、デビル小泉です。
6月13日(土)にアップいたしました『その1』の続きです。

エンジニアさん「小泉さんが考えるMTの良さってなんですか?」
小泉「まぁ、フツーに考えれば伝達効率の高さ、でしょうか」

エンジニアさん「それはもう断トツですよね」
小泉「ただ、私にとってはそれよりもストレスのなさと申しますか、
クルマに勝手なことをされないことのほうが大きいです。
ドライバビリティっていうんですかね」

エンジニアさん「では、そのドライバビリティって、
結局なんのことだと思います?」

なんだか質問する側と答える側の立場が逆転していますが、
気にせず続けます。

小泉「そうですねぇ、いかに運転手の期待にクルマが応えるか、
っていうことじゃないでしょうか?」
エンジニアさん「その通り! 反応の速さとか動きの正確さではなく、
基準は『期待』なんですよ」

エンジニアさん「じゃあ、ドライバビリティって数値化できると思いますか?」
小泉「それは難しいんじゃないでしょうか?
たとえば私とレーシングドライバーじゃ、
ドライバビリティがいい、と感じるレベルが違いますから」

エンジニアさん「本当にそうでしょうか?」
小泉「は?」

エンジニアさん「小泉さんは、たとえば街中や山道なんかを走っていて、
『これくらいの感じで走ってほしい』とクルマに『期待』しているわけです。
一方でレーシングドライバーは、サーキットで『これくらいの速さで』
と『期待』しているのです。そこに特別な違いはありますか?」
小泉「……」

エンジニアさん「日本のお客さんは『こう走ってほしい』、
ドイツのお客さんは『こう走ってほしい』と、
それぞれ市場によって差はあるのですが、
みなさん状況、環境、事情に合わせてクルマに『期待』をするわけです」
小泉「なるほど」

エンジニアさん「ですから、その期待値との乖離を数値化すれば、
ドライバビリティを理論的に考えることができるのですよ」

……なんかわかってきたような、でもまだわからないような……。
続きを乞うご期待!


エンジニアさんが私のノートに走り書きしてくれたグラフ。レーシングドライバーは加速も
減速もとにかくクルマの限界を引き出す方向に「期待」するわけだが、一般道を走行する
場合には、その期待値はもっと微妙なエリアで刻々と変化する。だが、どちらも『ドライ
バーの期待』であることに変わりはない、という説明です。dSPACEさんからもらったノ
ートなのは気にしないでくださいませ。


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